トップページ > 理事・鳳蘭さんからのメッセージ

宝塚歌劇団で男役トップスターとして、一時代を築いた鳳蘭さん。退団後も女優としてお芝居にミュージカルにと活躍されているばかりか、後進の指導や芸能文化の振興に心血を注いでいらっしゃいます。その功績が認められ、このほど平成20年度兵庫県文化賞を受賞されました。
また、「ごはんが大好き」という鳳さんは現在、「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」の理事として、ごはん食の推進にも尽力されております。
いつも笑顔で元気あふれる鳳さん。その源は一体…?大好きなごはんの話、宝塚入団の意外なきっかけ、舞台での心もようなど、瞳をキラキラと輝かせながら、ちか先生にいろいろなお話をきかせてくださいました。

ちか 兵庫県文化賞受賞おめでとうございます。
鳳 ありがとうございます。兵庫県の神戸で生まれ、宝塚で私という人間を作っていただきました。私はいつも「私は神戸が、兵庫が好きなんだ」と認識しているのですよ。そんな私にとって兵庫県文化賞は一番嬉しい賞です。
ちか そして、今年の6月から「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」理事になっていただいているのですが、理事になられたご感想はいかがですか。
鳳 すごく光栄なことです。私、本当にごはんが好きなんですよ。めっちゃくちゃ好きなんです。ですから、一番ふさわしい人を選んでくださったんだなと思っています(笑)。小さい頃からごはんばっかりでした。
ちか どのように食べるのがお好きですか。
鳳 白いごはんが好きなんです。お茶漬け類も好きですね。中国では「ポーエイ」といって、ごはんに熱いお湯をかけて捨てて…と3回ぐらい繰り返して、いわゆるリゾットみたいにして食べます。それにお新香などを添えればシャシャッと食べられるから、それをよくしていましたね。よく父のまねして。臭豆腐(しゅうどうふ)といっしょにも食べました。とにかくもう、ごはんが私自身みたいな感じでしたね。
ちか 最近では日本人のごはんを食べる量がどんどん少なくなってきていますが…。
鳳 皆さんはごはんのことをホントに誤解していると思うのです。アメリカではごはんはダイエット食としてブームなんですよ。それは当然のことなんですけれど、もっと日本人にもそのことを周知させないと。ごはんが本当は一番ダイエットになるのだということを、もっと国民は認識しなければいけないのではないでしょうか。
ちか ごはんといえば和食ですが、和食はお好きですか。
鳳 大好きですよ。油ではなくてだしの味で、健康にも通じているのではないですか。
ちか 宝塚の現役当時も食生活は意識されていたのですか。
鳳 当時は特に意識していなかったけれど、和食は大好きでしたよ。でも今では年齢的にも和食の方が体にいいと認識して食べています。
ちか 現役当時は太ってはいけないとか、食事にいろいろ気を配っておられたのではないでしょうか。
鳳 まず太れません。食べたカロリー以上に動いて、たとえば100キロカロリー食べたとしても、200キロカロリー動いていますから。むしろ太りたかったくらい。舞台に出るとホッとするくらい、その裏側は忙しかったのです。踊ったり、歌ったりで。今の人は「やせた、太った」と言い過ぎですよね。私たちの時代はダイエットなんてあまり言われていなかったような気がします。
ちか 甘いものとかも食べていらっしゃったのですか。
鳳 はい。でも甘いものは…むしろお酒を飲んでいたから(笑)。宝塚の時は稽古・舞台・稽古・舞台だったでしょ。やっぱり舞台に立った後ってテンションが上がっているんですよ。それを静めるのがお酒だったから、公演中でも結構よく飲んでいましたね。あの頃はテンションを落とさないと眠れなかったのです。

ちか そもそもどのようなきっかけで宝塚へ。
鳳 高校受験でどこを受けようかと話していたときに、親友が「私、宝塚音楽学校を受けるのよ」と。そのときは「高校」という感覚で、その先に舞台があることも知らなかった。宝塚といえばファミリーランドや動物園で、歌劇は観たことがなかったので・・・。
ちか 全く歌劇を観ないまま受験されたのですか(驚)。
鳳 はい。音楽学校に入学して、そこで生まれてはじめて観劇し、「あの真ん中の背の高い人は名前何ていうの?」と指差したのがトップスターの那智わたるさん。同期生に「あんた、那智わたる知らんで宝塚入ってきたん?」と驚かれたくらい(笑)。
ちか 知らずに入られて、トップスターにまでのぼりつめられて…。
鳳 運と、天性のサービス精神でしょうね。相手を幸せにしなきゃ…と思うタイプなの。自分のことより、自分の前にいる人に幸せになってほしいんです。
ちか 男性を演じることに対して、抵抗はありませんでしたか。
鳳 気持ちいいですよ〜!自分の理想の男性を自分が演じている訳ですから。だから世の殿方は、宝塚の男役に学べばいいのです。女性が理想とする男性像なのですから、モテるはずです。
ちか 宝塚歌劇団に在籍中で一番印象に残ってらっしゃる役は何でしょうか。
鳳 やっぱり『風とともに去りぬ』のレット・バトラーかなぁ。『ベルサイユのばらV』のフェルゼンとか、『誰が為に鐘は鳴る』のロバート=ジョーダンとかたくさん演じましたが、自分で一番気持ちが入っていたのはレット・バトラーですね。彼の気持ちがよくわかったのです。これだけスカーレットを愛しているのに、彼女はへなちょこ男のアシュレに惚れている。「なんで俺の愛がわからないのか!」という男の気持ちがよくわかって、骨が折れるほど相手役の遙くららさんを抱きしめましたよ。
ちか 女役をやってみたいと思われたことはありますか。
鳳 ダンスやレビューでは女役をよくやりましたよ。むしろ退団して女優になってから、女役にずいぶんと苦労しましたね。つい相手をリードしてしまう。「色気たっぷりの女優にならなきゃ…」とさんざん思ったけれど、ある時女らしい女優は無理だと思って「スポーティーな女優になろう」と開き直ってから気持ちが楽になりました。
ちか 今はどのようなご活動に力をいれておられますか。
鳳 もちろん、ミュージカルです。12月にはディナーショーなど、歌のお仕事にも取り組んでいます。そして、今年レビューアカデミーも開校しました。いつかレビューをプロデュースしたい…と思っていますが、発表の場が少なくて。教えるのも難しいです。技術的なことは教えることができても、感性を教えるのは難しいですね。
ちか 舞台にとって一番大切なことは何でしょうか。
鳳 舞台だけでなく、人間にとって一番大切なのはリズム感だと思うのです。人生すべてリズムの中にあると思うのね。リズム感のいい人はピタッとチャンスをつかむんです。

ちか 鳳さんにとって、「こころにおいしいごはん」とは。
鳳 白いごはんに、白菜のお漬け物…。白菜のお漬け物を見たら絶対白いごはんを食べたくなります。シンプルにお醤油を垂らしてお茶漬けにして食べるのが、もう大好きです。でも、ごはんというのは何にでも合いますよね。野菜炒めでもお肉でも、ポンと上にのせただけでもおいしいと思いません?どんぶりも大好きです。
ちか 最後に、ゴーゴーご組の生徒のみなさんにメッセージを。
鳳 ごはんをいっぱい食べてやせましょう!ダイエット食ですからね(笑)。