ごはんを食べよう国民運動推進協議会 設立趣意書

 私たちは、「飽食から放食」と言われるように、豊富な食材に囲まれて豊かな食生活を送っていますが、日本の食料自給率は主要先進国の中で最低の水準になっています。

 現在、世界中では、日本の人口の7倍もの人々が慢性的な栄養不足に陥っており、今後も、世界人口の急激な増加や地球環境の悪化などにより、世界的な食料不足が懸念されています。このため、私たち一人ひとりが今一度、日々の食生活のあり方を問い直していく必要があります。

 私たち日本人は、“お米”を主食に、四季折々の豊かな実りで食卓を彩る独自の食文化を形づくってきました。しかし、食生活の多様化、急速な都市化や核家族化の進展等に伴い、伝統的な食文化のよさが失われ、米の消費量も年々減少しています。この結果、栄養バランスの偏りから若い人を中心に糖尿病や心臓病などの生活習慣病が増加し、また水田の荒廃、農村の弱体化が進んでいます。

 こうしたなかで、私たち一人ひとりが、栄養面や安全面からごはんを中心とした日本型食生活のよさを見直し、“お米”を基本とした「健康的な食生活」を送っていくことがなによりも大切です。そのことが、日本の農業を活性化させ、食料生産力の向上はもとより緑豊かな国土の保全にもつながるに違いありません。

 21世紀を目前にした今、次の世代を担う子供たちのためにも、国内資源を最大限に活用し、可能な限り国内で自給できるよう、将来に向けて万全の備えを取っておく必要があります。

 こうした状況から、国民一人ひとりが“お米”を通じて、これまで先人たちが営々として築いてきた豊かな食文化、美しい日本の自然を将来に継承し、いつまでも健康な生活が送れるよう、消費者をはじめ生産者、学識経験者、団体・企業、国や地方公共団体などが一体となった国民総ぐるみによる運動を展開するため、「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」の設立をここに提案し、運動への参同、参画を呼びかけるものです。

平成10年12月22日


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